leopardgeckoのブログ

Macの関連事項など

jRogue for macOSアップデートのお知らせ。

jRogue最新版(5.4.5J.040)のダウンロードはこちらから。

Mac用日本語版ローグのアップデートのお知らせです。

今回のアップデート内容はわざわざブログに書くほどのものではないのですが、どういうわけかTwitterから配布サイトにリンクが貼れないのでお知らせ用の記事として書いておきます。

見た目の変更点としては、これまでメッセージで使っていた記号が少し変更になります。例えば、『[続く]』 が『--続く--』になります。これはどういうことかというと、もともとjRogueはローグ・クローン2の和訳を流用していたため記号もそれに準じたものにしていましたが、今はオリジナルのローグをそのまま直訳する方針に変更したため記号もオリジナルに近いものに変えたということです。また、ローグ・クローン2ではなぜか全角表示に強いこだわりがあったようなので以前のjRogueではそれに敬意を表して数字以外の文字ではなるべく全角文字を使うようにしていたのですが、そういう縛りもなくす方向にしました。

本来であれば前回のアップデートの時にまとめて変えるべきだったのですが、どういうわけか取り残してしまいました。

他の変更点は些細なものであり内部動作には変更はありませんので、見た目にはこだわらずアップデートが面倒だというような場合は以前のものをそのまま使っても何の問題もありません。

追記:Twitterから配布サイトに直接リンクが貼れないのはやはり不便なので、この際思い切って配布サイトをGitHubに引っ越ししてみました。サイトのデザインはほとんど同じなので、これまで通りにご利用いただければ幸いです。

手塚治虫『妖怪探偵團』について。

今回はMacやローグとは全く関係ない話ですので、興味がない方は読み飛ばしてください。

今年はかの漫画の神様、手塚治虫の生誕90周年だそうです。ファンの端くれとして何か自分にもできることがないかと考えた結果、知る人ぞ知る封印作品である『妖怪探偵團』のwikipediaの記事を書いてみることにしました。

その記事の内容は大したことはないのでさておき、この作品をここで少し紹介します。

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1948年という戦後間もない時期に出された漫画単行本で、精神障害や奇形などを前面にフィーチャーしており、悪意があるわけではないにせよ現代では差別用語とされる言葉もガンガン出てくるので復刻は不可能と考えられています。そんな作品をあえて紹介するのは、そういった経緯を抜きにして考えてみても興味深い点がいくつかあるからです。

 

例えば、この作品には忍術使いの少女が出てくるのですが、この少女は猿飛佐助の子孫であり先祖から受け継いだ異常体質の持ち主であるがゆえに忍術が使えるという設定があります。その体質を受け継いでいない父親は忍術が使えないのです。これは非常にSFっぽい発想だと思いますし、後の白土三平の『忍者武芸帳』などにも通ずる考え方だと思います。1940年代という時代を考えると画期的だったのではないでしょうか。

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また、登場人物の一人(三人?)に、頭が三つある人間が出てきます。作中では本来は三つ子で生まれるはずだったがくっついて生まれてきた人だと説明されます。この人物は銃撃戦で三つの頭のうちの一つが撃たれて、その一つの頭だけが死んでしまいます。そのままだと残りの二つの頭も死んでしまうところですが、優れた医学博士による分離手術を受けて二人の別々の人間として生まれ変わります。これは20年以上後の作品である『ブラック・ジャック』を彷彿とさせる展開ですね。

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ちなみに、この作品の題名は『妖怪探偵団』なのですが作中には探偵団は出てきません。主人公のケンちゃん(手塚スターシステムのケンイチくん)が少年探偵っぽい役回りではあるのですが。表紙の絵には「APPARITIONS CLUB」とあるので、おそらく本来の題名は『妖怪クラブ』だったのが、それではインパクトが弱いと考えた出版社が題名を変更するように要望を出したのではないかと勝手に想像しています。

それに似たような初期作品のパターンとして『地底国の怪人』があって、手塚治虫がもともと考えてた題名は『トンネル』でしたが出版社側の要望でタイトルが変更になっています。その作品では地底国の怪人にあたるキャラクターは出てきますが、それが話のメインではありません。

 

普通の子供向け漫画として精神障害や奇形をメインにフィーチャーするような作品は現在は当然ありえないものですが、おそらく当時としてもかなり特殊なものだったのではないかと思います。手塚治虫の著書によると、戦後間もない時期のわずかな期間、出版の内容が一切合切自由になってほとんど何でもありの状況だった時期があったようです。大手の出版物に対してはGHQによる厳しい検閲があったのでしょうが、いわゆる赤本のような漫画本などはその検閲を逃れていたようです。この作品はちょうどその時期に描かれたものなのではないかと思います。

戦前・戦中にこんな作品を出すことは全く不可能だったでしょうし、戦後も1950年代に入ると悪書追放運動が起こってきましたからやはり不可能だったでしょう。もちろん現代ではこんな作品が出せるはずがありません。日本の漫画史の中で、終戦直後のわずか数年間だけこのような作品が出せる時期があったのだと思います。

そういう意味では出版の歴史を感じさせる作品でもあると言えるでしょう。

 

この作品はそもそものテーマに大いに問題がある上におそらく手塚治虫自身が封印したものでしょうから再び世に問うのは少々心苦しいものもあるのですが、このまま歴史の闇に葬られてしまうのももったいないところがあるのではないかと考え、こんな記事を書いてみました。

初期作品では他にも書いてみたいテーマがあるので、気が向いたらそちらの記事もいずれ書くかもしれません。

jRogue for macOSの大幅な方針変更についてお知らせ。

jRogue for macOS (日本語版Rogue 5.4)についての話題です。 バージョン033にアップデートしました。ゲームの内容自体には変更はなくいつものローグですが、その他の部分に結構大きな変更があります。 f:id:leopardgecko:20171117020959p:plain これまでjRogueの和訳は日本語版ローグ・クローン2を可能な限り流用するというスタンスで行ってきました。しかし製作当初からの悩みどころとして、クローン2の和訳をオリジナルのローグに流用するのは果たして正しいなのかどうかという考えがずっと頭に残っていました。あれはあくまでRogue Clone IIのためのものではないかと。また、クローン2では「slime-mold」が「こけもも」と訳されているように意訳が結構入っています。明らかに原語と異なる部分をどうするかという悩みもありました。「slime-mold」の意訳として「こけもも」という言葉を持ってくるセンスは本当に素晴らしいと思うのですが、しかし「slime-mold」は本来「粘菌」を意味する言葉です。もっと拡大解釈をしてもネバネバしたカビや菌であり、果実であるコケモモのことではないのです。

そこでここで一大決心をして、これまでの路線を大きく変更してオリジナルの英語に極力忠実な和訳にするべく全面的に改訂することにしました。意訳は極力避けて直訳に近い形にして、感嘆符の使い方も原文のままにしています。結果として怪物やアイテムの名前などが結構変わってしまいました。日本語版クローン2に慣れ親しんでいた方は違和感があるでしょうがご了承ください。

怪物の名前はかなり変わりましたが、少々説明が必要になると思われるものについて以下で解説します。

「J」の怪物、つまり以前の和訳では「巨大トカゲ」と意訳されていた「Jabberwock」ですが、今回の和訳ではそのまま「ジャバウォック」としています。この怪物の原典は『鏡の国のアリス』で言及される正体不明の怪物です。正体不明である以上は英語圏の人も名前を見ただけではこの怪物がどういうものであるかわからないわけで、そのままカタカナにしてしまうのが正しいのではないかと考えました。ドラゴンに近い形で解釈されることが多いようなので、色をドラゴンに近いものにしてみました。
参考:ジャバウォック - Wikipedia

「K」の怪物、「大はやぶさ」とされていた「Kestral」は日本語では「チョウゲンボウ」というハヤブサ科の鳥です。一般的なハヤブサは英語ではFalconなので和訳は「ハヤブサ」ではなく「チョウゲンボウ」とするべきなのでしょうが、この名前ではマイナーすぎてピンとこない人がほとんどと思われますのであえて「はやぶさ」としました。その代わりと言っては何ですが、色はハヤブサではなくチョウゲンボウっぽいものを選んでみました。
参考:チョウゲンボウ - Wikipedia

「Q」は「大つのじか」と訳されていましたが、「Quagga」は実際には絶滅したシマウマの一種で、シマウマ独特の模様が体の前半分だけにしかないという変わった動物です。日本名は特にないようなのでそのまま「クアッガ」と訳すしかないのですが、これではチョウゲンボウと同じくイメージがわかない人がほとんどでしょうから、苦し紛れに「半シマウマ」としてみました。もっと格好良い名前があったらアドバイスをいただけると嬉しいです。
参考:クアッガ - Wikipedia

「X」は「物まねの怪物」と訳されていてこの訳語は私も好きなのですが、元の英語名の「Xeroc」はどう考えても複写機で有名なゼロックス(Xerox)のパロディです。原義を考えるとそのまま「ゼロック」とするのが正しいように思います。また、色はゼロックスの企業ロゴと同じにしてみました。

また、カラーを全面的に見直しました。モノクロがカラーになるというのは写真や映画のことを考えればリアルさが増している必要があるでしょうから、その一環として怪物をそれぞれ色分けしてみました。各々の怪物に対しては私の主観ですができるだけそれっぽい色を選んでみたつもりです。ただしアイテムはあえて色分けしませんでした。幻覚状態で怪物もアイテムもコロコロ色が変わってしまうと非常に見辛くなってしまうからです。 また、床の点々とアイテムの色をあえて近いものにしてみました。なぜこれらが近い色である必要があるのかはローグの終盤の展開をご存知の方であればお分かりになるでしょう。部屋の明かりの色は灯りの杖を使った時のメッセージを考えると青色のようですが、それを表現するために床の背景色に青を使ってみました。この対比で暗い部屋の暗さがよりリアルに感じられるようにもなったのではないかと思います。 壁や通路は地下に数十階もあるすごいダンジョンですから、指輪物語でいうところのモリアのようなイメージで古い石造りっぽい色にしています(ローグの世界にドワーフがいるかどうかはわかりませんが・・・)。

和訳やカラーの在り方はまだ改善の余地が多いと思います。ご感想やご意見などいただければ嬉しいです。

GeekToolで天気表示・暫定版

2017/11/21 追記:これまで使用していた天気予報サイトであるAccuWeatherの仕様が変更になったので一時的な対応策としてこの記事を書きましたが、新仕様に対応できたのでGeekToolでお天気表示 改訂版を参照してください。この記事も別のやり方の例として一応残しておきますが、これで得られる天気の情報は少ないです。

MacのデスクトップをカスタマイズできるソフトであるGeekToolの話題です。

以前天気を表示するスクリプトを紹介しましたが、そこで利用していた天気予報サイト(AccuWeather)の仕様が変更になったようで天気を表示できなくなってしまいました。ちょっと調べてみた限りでは簡単には対処できない感じなので、(2017/11/21 追記:実はごく簡単に対処できました。現在ではAccuWeatherがまた使えるようになっています)とりあえず暫定的な情報として他の方法で天気を表示できる方法を紹介します。見た目は以下のようになります。
(実際には天気アイコンはアニメ表示になります。これ全部でひとまとめの表示になるので、残念ながら以前紹介したような細かいカスタマイズはできません。これはこれで格好良いですが・・・ )

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準備

まず、天気予報サイトの Dark Sky にアクセスします。そこで表示させたい地名をローマ字で入力するとその場所の天気が表示されるようになり、場所に合わせてURLが変わります。例えば「tokyo koto」(東京都江東区のつもり)と入力すると以下のようなURLになります。

https://darksky.net/forecast/35.6973,139.8267/si12/en

この中の「,」で区切られた二つの数字(この場合は「35.6973」と「139.8267」)が必要になるので記録しておきます。事前準備は以上です。

GeekToolでの作業

まずGeekToolのメイン画面から「Web」をデスクトップにドラッグ&ドロップします。そこでできたGeekletのPropertiesウインドウの中の「URL:」という欄に以下のURLを記載します。(「URL:」という欄がない時は「Address」ボタンを押してください)

http://forecast.io/embed/#lat=35.6973&lon=139.8267&units=si&name=Tokyo

「lat=」と「lon=」の後を先ほど記録しておいた数字に書き換えてください。「name=」の後に入れる文字が表示画面の「Weather for」の後に表示される地名になります。

下記のようにして色やフォントを指定することもできます。上で紹介した画面はこの設定です。

http://forecast.io/embed/#lat=35.6973&lon=139.8267&units=si&text-color=white&color=#ffffff&font=HelveticaNeue&name=Tokyo

「text-color」がテキストの色、「color」は温度表示のグラフの色です。「font」で好きなフォントを指定できます。

参考サイト:

Forecast Embeds

Planckキーボード:MacとWindows(とiOS)で同じキーを使って日本語入力の切替。

今回もPlanckキーボードというよりはQMK Firmwareの話です。

はじめに

MacWindowsでは日本語入力の切り替え方法が違って面倒だなと思うことはないでしょうか。そもそもMac用のキーボードにはWindows用のキーがありませんし、その逆もまた然りです。同じキーボードを使い回すということを考えたことすらない人も多いでしょう。キーリマップソフトを使う手もありますが、そのソフトを入れたマシンでしか使えないのがネックとなります。

しかし、PlanckなどのQMK Firmware対応のキーボードではキーボード側にMacとWin専用のキーを共存させられるだけでなく同時押し(正確には連続押し)を割り当てることもできますから、工夫次第で同じキーでMacWindowsで同じように日本語入力切り替えができるようになります。

Planckを例に話を進めます。MacでもWinでも「Lower」キーをタップすれば英語入力になり、「Raise」キーで日本語入力に切り替わる仕組みを考えます。もちろん長押しで本来の「Lower」「Raise」キーとして動作します。

考え方

まずWindowsの標準機能で「無変換」キーをIMEオフ(日本語入力オフ)に、「変換」キーをIMEオン(日本語入力オン)に割り当てておきます。(具体的なやり方は他サイトを参照してください)

次にPlanckの「Lower」キーにMacの「英数」キーとWinの「無変換」キーの同時押しを割り当て、同様に「Raise」キーにMacの「かな」キーとWinの「変換」キーの同時押しを割り当てます。そうすることによりキーボード側でレイヤーを切り替えたりしなくてもMacでもWinでも同じキーで日本語入力のオンオフができるようになります。 この機能はiPadiPhoneなどのiOS機でも使えます。

やり方

QMK Firmwareのマクロ機能を応用します。
まず「keymap.c」の最初の方に以下のようにマクロとキーコードの宣言を追加します。

enum user_macro {
  UM_EMHL,
  UM_KHKR
};
#define M_EMHL MACROTAP(UM_EMHL)      // 「Lower」キー用のキーコード
#define M_KHKR MACROTAP(UM_KHKR)      // 「Raise」キー用のキーコード
const macro_t *action_get_macro(keyrecord_t *record, uint8_t id, uint8_t opt)
{
    switch(id) {
        case UM_EMHL: // タップで「英数」と「無変換」、ホールドで「Lower」
        return MACRO_TAP_HOLD_LAYER( record, MACRO(T(MHEN), T(LANG2), END), _LOWER );
        case UM_KHKR: // タップで「かな」と「変換」、ホールドで「Raise」
        return MACRO_TAP_HOLD_LAYER( record, MACRO(T(HENK), T(LANG1), END), _RAISE );
        };
        return MACRO_NONE;
}

あとは「Lower」のキーコードに「M_EMHL」を指定し、「Raise」に「M_KHKR」を指定すれば、MacでもWinでもiOS機でも同じように日本語入力切り替えができるキーボードの出来上がりです。

Windowsで事前の設定が必要になりますがOSの標準機能だけで出来ることですし、一度設定してしまえば同じキーボードで同じキーが同じように動作するのは楽だと思います。

おまけ情報

コピペなどに使う修飾キーはMacではコマンドキー、Windowsではコントロールキーという違いがあって使い分けが面倒です。そこで、QMK Firmwareのkeymapでコマンドキーとコントロールキーの位置を入れ替えておき、macOSのシステム設定でコマンドキーとコントロールキーの役割を入れ替えておけば、MacでもWindowsでも同じキーでコピペができるキーボードになります。

日本語版ローグ(Rogue 5.4)for macOS よもやま話 その8。<墓標と魔法使い>

jRogue for macOS (日本語版Rogue 5.4)についての話題です。
バージョン030にアップデートしましたので変更内容について若干の説明を。

GUI版の機能追加について

主に2点、スコア表示と墓標表示だけ行って終了するという機能です。非常に地味でゲーム自体には何の関係もないのですが、両方とも元々ローグに備わっている機能なのでGUI版に追加する必要があると以前から考えていたものです。

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「スコアを表示する」には説明はいらないでしょう。読んで字のごとくスコアを表示するだけの機能です。ゲームをやらずにスコアを確認したい時に使うものだと思われます。(というかそれ以外の使い道がありません)

「墓標を表示する」の方には少々説明が必要です。これはゲームオーバー時の墓標を表示するだけの機能なのですが、この墓標には殺された怪物(または死因)と取得した金塊の額がランダムに表示されます。なぜこんな機能があるのかよくわからないのですが、ローグは製作者が飽きないように作られているという経緯もあり、単に面白いから実装されている機能なのだろうと思います。色々な怪物の名前や死因を知ることができますから、新たな発見があるかもしれません。

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おまけ情報としては、この「墓標を表示する」でしか出てこない怪物(?)がいます。滅多に出てこないのでなかなか見ることはできませんが、興味がある人は頑張って繰り返し表示させてみてください。見たことのないキャラクター名だと思われるかもしれませんが、見つけたらローグシリーズにお決まりの添付文書である【運命の洞窟への案内書】をもう一度読み直してみてください(特に一番最後のあたり)。この隠れキャラクター(?)については、おそらくネットでは初出の情報だろうと思います。

注意点としては、ここで表示されたものはスコアに記録されてしまいます。金額はせいぜい二桁台程度ですからローグをやりこんで高得点が揃っている人のスコアを邪魔することはないでしょうが、まだ低いスコアしかない人の場合はわけのわからないスコアが混じる可能性があるのでご注意ください。

CUI版の機能追加(ウィザードモード)について

前回は背景色の設定やカーソル表示を選べるようになったことに触れましたが、今回の目玉機能(?)として、ウィザードモードありでインストールできるオプションを追加しました。

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ウィザードモードというのは本来はデバッグの用のモードです。アイテムを作り出したり鑑定したり階段がないところでもフロアを自由に上ったり降りたりできるようになったりと万能に近い能力を使えるもので、オプションを指定してソースをコンパイルすることでこのモードに入れるようになります。ローグを普通に遊ぶ分には全く必要ない特殊なモードであり、もちろんゲームバランスはめちゃくちゃになります。

しかしこんなところにも製作者が飽きないようにするというコンセプトが存分に活かされており、ウィザードモード自体が結構凝った作りになっていて普通に遊ぶのとは違った楽しみを味わうことができます。私だけでこの楽しみを独占してしまうのは心が痛みますので、配布するバージョンでも何らかの形で使えるようにしたいと以前から考えていました。

本来はあまり公にすべき機能ではないのでしょうが、このまま歴史の影に埋もれさせてしまうのはあまりにももったいないと感じたので今回はとりあえずCUI版のみの特殊なオプションとして採用してみました。

ウィザードモードが使えるオプションでインストールした場合は、ゲーム中のコマンドとして「+」をタイプすると合言葉を聞かれます。正しいパスワードを入力するとウィザードモードに入ります。パスワードは慎重に隠されており、ソースコードでも暗号化されているのでソースを見てもパスワードはわからないようになっています。よって残念ながら私もここでパスワードを明かすわけにはいきません。ヒントとしては作者の一人であるKen Arnold氏が某所でパスワードを明かしており、検索で見つけることができるでしょう。(以前のよもやま話のどこかにも大きなヒントがあるかも・・・)

日本語版ローグ(Rogue 5.4)for macOS よもやま話 その7。<カスタマイズ>

以前の記事で公開したMac用日本語版ローグ(Rogue)についての雑談です。

頻回のアップデートで申し訳ないのですが、バージョン027をリリースしました。今回の主な機能追加は背景色の設定を変更できるようになったのと、ゲーム終了時には自動でウインドウを閉じたりターミナルを終了したりするようになったことです。CUI版はインストール時のオプションを追加して、背景を変更しなかったりカーソルを常に表示するバージョンでインストールすることができるようにしてみました。以下、それぞれの機能について私見を述べます。

背景色について

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当初背景を黒に決め打ちしていたのは、カラー表示する時に背景が白だとかなり見にくくなってしまうためです。Macのターミナルはデフォルトが白背景ですから、それをどうするかというのが問題でした。背景色を変更するオプションを追加しようかと考えたこともあったのですが、基本方針として元のソースコードをいじるのは最小限に留めたいという考えがありました。ターミナルの環境設定をいじれば済む話ではあるのですが、デフォルトで背景が白になるのは何とかして避けたいと思いました。そこで結局起動時に背景を黒にする機能のみを加えたのですが、これで良いのだろうかという疑問はずっと感じていました。

つい最近AppleScriptでターミナルの背景色を変更できることを知り、元のソースをいじらなくてもいけることがわかりましたので今回の機能追加となりました。GUI版に機能を加えるのはAppleScriptを書き換えるだけですから簡単ですが、問題となるのはCUI版の方です。CUI版にどういう形で背景色の設定を盛り込むかと考えた結果、インストール時のオプションで選べるようにしてみました。背景の設定をコロコロ変える人はあまりいないでしょうし、変えたいと思った時でもHomebrewならば再インストールするのは簡単です。CUI版を使う人ならオプションを指定してインストールすることに対して敷居の高さを感じる人は少ないでしょう。

ゲーム終了時の動作について

先週のアップデートでゲームが終わった後にも繰り返し遊べる機能をつけました。また、今回ではゲームを終了した時には自動的にウインドウを閉じる機能を加えました。ターミナルで開いているウインドウがjRogueだけの場合はターミナル本体も終了します。なるべくスタンドアロンのアプリっぽい動作にしつつ、ターミナルへの影響を最小限に留めるための仕様です。

どちらも当たり前の機能のようですが、AppleScriptでやるとなると案外面倒なのです。繰り返し遊ぶ機能のためにAppleScriptの中でシェルスクリプトをループさせるという構造になっています。また、AppleScriptで普通にウインドウを閉じたりアプリを終了させようとするとどうしてもターミナルのアラートが出てしまうので、それをどうやって避けるのかが問題でした。結局、AppleScriptの中のシェルスクリプトからさらにAppleScriptを呼び出すという3重の入れ子構造になってしまいました。その点に興味がある方はjRogueのパッケージを開けてスクリプトを見てください。(その部分は入れ子構造のスクリプトが一行で書いてあるので、ものすごく見にくいですが・・・)

ゲームオーバーになるとウインドウを手動で閉じてまた起動しなければならないのはGUI版の致命的な欠陥だと思っていましたので、これでようやく普通に遊べるアプリになったかなと思います。

カーソルについて

これまであまり触れなかった話題です。オリジナルのRogueではプレイヤーの位置でカーソルが表示される仕組みになっているのですが、jRogueではそれをあえて表示しないようにしています。というのは、Macのターミナルのデフォルトの設定のままカーソルを表示させるとカラー表示の時に肝心の「@」が見にくくなりとても格好悪い感じになってしまうのです。
昔のRogueのプレイ動画を見るとカーソルはアンダーバーで点滅表示になっていましたので、昔の端末ではカーソルを表示しても「@」が見えなくなってしまう状態にはならなかったのかもしれません。Macのターミナルでもカーソルの設定を変えればアンダーバーかつ点滅表示にすることが可能です。実際にやってみたところ、当然ながら「@」が見にくくなることはないですし、見た目もなかなか格好良いのです。

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しかし残念ながらAppleScriptではターミナルのカーソル設定で変更できるのは色の表示だけであり、アンダーバーに変えることはできません。そこで苦肉の策として、CUI版ではインストール時にカーソルを表示するオプションを選べるようにしてみました。興味がある方はCUI版をカーソル表示ありでインストールして、カーソルをアンダーバーかつ点滅表示にしてみてください。それがおそらく本来のRogueのプレイ画面です。

ローグのカスタマイズについて

本来オリジナルローグの外観はとてもシンプルなものであり、あちこちカスタマイズする要素を加えるのは邪道かもしれません。しかしローグにはとても長い歴史があり、様々な機種に移植された際の細かな違いが存在します。ローグがどういうものかというイメージは人によって結構な違いがあるものでしょう。自分が昔やりこんだスタイルを再現したい人、オリジナルなのだから元の形にこだわりたい人、自分なりの美しいスタイルにこだわる人、細かいところはどうでもいいから楽しく遊びたいという人などなど、色々なパターンがあるだろうと思います。ローグを配布している者の端くれとしてはそういう様々なニーズに応える必要があるのではないかなと思っています。

しかしスティーブ・ジョブズの信奉者としてはあえてシンプルな形に留めておくのにも意味があるとも思っており、その兼ね合いをどうするのかが悩ましいところです。