leopardgeckoのブログ

Macの関連事項など

Planckキーボード:レイヤーを切り替えずにMacとWindowsで共用する。

はじめに

MacWindowsで同じキーボードを使いまわしたい場合、PlanckはMacではUS配列で認識され、WindowsではJIS配列のキーボードとして認識されます。そこで、記号の入力をどうやって一致させるのかという問題が生じます。特に問題になるのは、シフトキーを押しながら「;(セミコロン)」を押したときと「’(シングルクォーテーション)」と「”(ダブルクォート)」の入力でしょう。記号は全て別のレイヤーに追いやってしまう手もありますが、普通のQWERTY配列で使っている場合はこれだけはデフォルトレイヤーに残しておきたいという人も多いのではないでしょうか。
どちらもJIS配列として使うならばMacのシステム環境設定でキーボードをUSからJISに切り替えるだけで済みますが、問題はどちらもUS配列として使いたい場合です。古めのWindowsでUS配列のキーボードとして認識させるにはレジストリを書き換えるなど少々面倒な作業が必要になるようです。また、共用のPCで使いたい時などはそこまでいじるわけにはいかない場合もあるでしょう。
以前公開した記事のようにMacWindowsのレイヤーをそれぞれ用意する方法もありますが、いちいちレイヤーを切り替えるのは面倒ですしデフォルトレイヤーがどちらに設定されているのかがわからなくなってしまうこともあるでしょう。
そこで、OS標準の簡単な作業をするだけでMacでもWindowsでもレイヤーの切り替えなしでUS配列のキーボードとして使う方法を考えました。以前の記事とかぶる部分もありますが、これまでの集大成ということでご容赦ください。

考え方

  • MacでもWidowsでもJIS配列のキーボードとして認識させておいて、実際にはUS配列として使えるキーマップを作ります。
  • コピペなどのキー操作を統一させるために、MacのコマンドキーがWindowsではコントロールキーとして動作するようにします。
  • MacでもWindowsでも同じキーで日本語と英語の入力切り替えができるようにします。

やり方

以下のキーマップをダウンロードしてコンパイルし、Planckに転送します。keymap.cだけでなく全てのファイルを入れてください。
キー配列は適宜ご自身の使いやすいものに変えてください。

キーマップのファイルはここからダウンロード
動作確認環境:Planck PCB rev 4、QMK Firmware 0.6.214

次にMacのシステム環境設定を開き、「キーボード」からPlanckをJIS配列のキーボードとして認識させます。具体的なやり方は他サイトを参照してください。

また、同じくシステム環境設定の「キーボード」から、「修飾キー」のボタンを押し、CommandキーとControlキーを入れ替えます。これでMacのCommandキーがWindowsで使うときはControlキーになりますので、同じキーでコピペなどができるようになります。
(Command/Controlキーの入れ替えは不要!という方は、上記の入れ替え作業をやらずにconfig.hの12行目の「#define SWAP_LCTR_LGUI」を削除してください。Controlキーの位置は変わらず、MacでのCommandキーがWindowsではWindowsキーになります)

WindowsではOSの標準機能で「無変換」キーをIMEオフ(日本語入力オフ)に、「変換」キーをIMEオン(日本語入力オン)に割り当てておきます。具体的なやり方は他サイトを参照してください。

キーマップの説明

LowerとRaise以外にも二つのレイヤーを用意しましたが、MacWindowsの共有には直接関係ないオマケですので必ずしも使う必要はありません。keymap.cを見たい場合はこちらから

レイヤー 説明
JIS/US デフォルトレイヤー。通常のQWERTY配列です。JISとUSの2種類がありますが、MacとWidowsだけで使うならUSレイヤーに切り替える必要はありません。US配列でしか認識できない機器(iOS機など)で使うときにはUSレイヤーに切り替えてください。
Lower 主に数字入力とメディアキー用。テンキー様配列もあります。後述のようにレイヤーをトグル(ロック)できるので、数値だけ入力する際には楽でしょう。
Raise 主に記号入力とメディアキー用。Lower同様にトグルできます。(記号のレイヤーをロックしてもあまり意味はないかもしれませんが・・・)
Function_1 Escキーの長押しでオンになります。移動、ウインドウやタブの切り替え、Lower/Raiseレイヤーにトグルするためのレイヤーです。Escキーを押しながらLower/Raiseキーを押せばLower/Raiseレイヤーにトグルできます。もう一度Lower/Raiseキーを押せば解除されデフォルトレイヤーに戻ります。
Function_2 Tabキーの長押しでオンになります。マクロ入力用のレイヤーです。お好きな設定にしてみてください。
Adjust 設定を変更するためのレイヤーです。デフォルトのJIS/USレイヤーを切り替える、ファームウェア書き換えモードに移る、バックライトの強さを変える、など。Mac用のパワーキー(一発でスリープできる)、Windows用のタスクマネージャーを呼び出すキーも用意しました。
  • その他解説

    • MacWindowsのどちらでもLowerキーの単押しで英語入力、Raiseキーの単押しで日本語入力になります。
    • LED対応です。オンになっているレイヤーによって光の点滅速度が変わります。Lower/Raiseをトグルしているかどうかの判断にも便利です。レイヤーをオンにするたびに点滅するので全てのキーにLEDを仕込むと鬱陶しいかもしれません。私はLower/Raiseキーだけに2x3x4mmの角形LEDを入れています。
    • サウンド対応しています。Lower/Raiseのトグルon/offや、Adjustキーを押した時などにサウンドが鳴ります。誤動作防止の役に立つでしょう。
    • コンパイルされたファームウェアはPlanckのメモリギリギリのサイズになります。「LED点灯やマウスキーはいらないけどマクロをいっぱい設定したい!」というような場合には「rules.mk」ファイルの「BACKLIGHT_ENABLE」や「MOUSEKEY_ENABLE」を「no」に設定してください。特にマウスキーをオフにするとメモリがだいぶ空きます。

下はLEDやレイヤートグルの動作紹介の動画です。(この動画ではダブルタップも出てきますが、今回のファームウェアには実装していません)

最後に

新しいMacに接続するときはJIS配列として認識させてコマンドキーとコントロールキーを入れ替えるだけ、Windowsで使いたいときは無変換/変換キーの設定をするだけで全く同じ使い勝手になります。

QMK Firmwareの良いところは、C言語で動作するのでアイデア次第でこのような極めて強引な手法も簡単に実現できてしまうことでしょう。自作系キーボードでは単純にキーを並べ替えるだけではない機能的なカスタマイズも楽しいものだろうと思います。

ビルケンシュトックのコルク修理・補修剤について。

久しぶりの更新なのにMacと何の関係もない話題で申し訳ないですが、ネットで検索しても同じ情報がなかったので情報提供のために書いておきます。

 

ビルケンシュトックのサンダルはフットベッドがコルクでできていて、多くのモデルではかかとの部分などでコルクが露出しています。ここはツルツルにコーティングされているのですが、履いているうちにツヤが取れてパサパサした感じになり、徐々にヘタってきます。

そのコルク部分の補修剤として以前はビルケンシュトック純正の「Kork Pflege」という製品が売られていたのですが、現在では製造中止になったのかどうかは知りませんがネットでも直営店でも入手できないようです。

「Kork Pflege」は木工用ボンドのような感じのものだったので木工用ボンドで代用できないかとも考えたのですが、ものによっては水に濡れると白濁したり溶けたりすることもあるようで、やはり専用品でないと不安です。そこで調べてみたところ、海外に「Kelly’s Cork Renew」なるコルク補修剤があることがわかりました。もちろんサンダルのフットベッドに使うための専用品です。ところが日本では取り扱っているところがほとんどなく、日本のAmazonでは一応買えるのですがとんでもないぼったくり価格になっています。

試しにAmazon.comの方で調べてみると、国際便で日本にも送ってくれるようです。値段が6.21ドルで送料が5.47ドルなので2倍近い値段になってしまうことになりますが、国内でもそのくらいの送料がかかるのは普通ですし、日本のAmazonのぼったくり価格よりははるかにマシです。

www.amazon.com

早速注文してみたところ、中身は昔買ったことがある純正の「Kork Pflege」とほとんど同じものという印象でした。蓋を開けると中に刷毛がついていて、そのままコルクに塗ることができるのも「Kork Pflege」と同じです。純正品に比べると若干サラサラしているような気もしますが、その方が薄く塗りやすいのでむしろ使いやすい感じです。

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仕上がりも「Kork Pflege」と同じくしっかりと透明になり、Waterproofsと書いてあるので試しに水で濡らしてみましたが白濁したり溶け出したりする様子もなさそうです。説明書きには2回目を塗るときは20分待って乾かしてからとあり、その通りに乾かしつつ数回に分けて塗ってみるとかなりしっかりとしたコーティングになりました。コルクの補強作用もあると思われますので、見た目がパサパサしてきたなと思ったタイミングで定期的に塗っておけばコルクのひび割れ・剥がれ・潰れも予防できるでしょう。

ビルケンを大事に履くにあたって、個人的にはコルク補修剤は非常に重要なアイテムだと思っています。これがあるのとないのではフットベッドの寿命がかなり違ってくるのではないでしょうか。日本でももっと簡単に入手できるようになれば良いのですが・・・

jRogue for macOSアップデートのお知らせ。

jRogue最新版(5.4.5J.040)のダウンロードはこちらから。

Mac用日本語版ローグのアップデートのお知らせです。

今回のアップデート内容はわざわざブログに書くほどのものではないのですが、どういうわけかTwitterから配布サイトにリンクが貼れないのでお知らせ用の記事として書いておきます。

見た目の変更点としては、これまでメッセージで使っていた記号が少し変更になります。例えば、『[続く]』 が『--続く--』になります。これはどういうことかというと、もともとjRogueはローグ・クローン2の和訳を流用していたため記号もそれに準じたものにしていましたが、今はオリジナルのローグをそのまま直訳する方針に変更したため記号もオリジナルに近いものに変えたということです。また、ローグ・クローン2ではなぜか全角表示に強いこだわりがあったようなので以前のjRogueではそれに敬意を表して数字以外の文字ではなるべく全角文字を使うようにしていたのですが、そういう縛りもなくす方向にしました。

本来であれば前回のアップデートの時にまとめて変えるべきだったのですが、どういうわけか取り残してしまいました。

他の変更点は些細なものであり内部動作には変更はありませんので、見た目にはこだわらずアップデートが面倒だというような場合は以前のものをそのまま使っても何の問題もありません。

追記:Twitterから配布サイトに直接リンクが貼れないのはやはり不便なので、この際思い切って配布サイトをGitHubに引っ越ししてみました。サイトのデザインはほとんど同じなので、これまで通りにご利用いただければ幸いです。

手塚治虫『妖怪探偵團』について。

今回はMacやローグとは全く関係ない話ですので、興味がない方は読み飛ばしてください。

今年はかの漫画の神様、手塚治虫の生誕90周年だそうです。ファンの端くれとして何か自分にもできることがないかと考えた結果、知る人ぞ知る封印作品である『妖怪探偵團』のwikipediaの記事を書いてみることにしました。

その記事の内容は大したことはないのでさておき、この作品をここで少し紹介します。

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1948年という戦後間もない時期に出された漫画単行本で、精神障害や奇形などを前面にフィーチャーしており、悪意があるわけではないにせよ現代では差別用語とされる言葉もガンガン出てくるので復刻は不可能と考えられています。そんな作品をあえて紹介するのは、そういった経緯を抜きにして考えてみても興味深い点がいくつかあるからです。

 

例えば、この作品には忍術使いの少女が出てくるのですが、この少女は猿飛佐助の子孫であり先祖から受け継いだ異常体質の持ち主であるがゆえに忍術が使えるという設定があります。その体質を受け継いでいない父親は忍術が使えないのです。これは非常にSFっぽい発想だと思いますし、後の白土三平の『忍者武芸帳』などにも通ずる考え方だと思います。1940年代という時代を考えると画期的だったのではないでしょうか。

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また、登場人物の一人(三人?)に、頭が三つある人間が出てきます。作中では本来は三つ子で生まれるはずだったがくっついて生まれてきた人だと説明されます。この人物は銃撃戦で三つの頭のうちの一つが撃たれて、その一つの頭だけが死んでしまいます。そのままだと残りの二つの頭も死んでしまうところですが、優れた医学博士による分離手術を受けて二人の別々の人間として生まれ変わります。これは20年以上後の作品である『ブラック・ジャック』を彷彿とさせる展開ですね。

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ちなみに、この作品の題名は『妖怪探偵団』なのですが作中には探偵団は出てきません。主人公のケンちゃん(手塚スターシステムのケンイチくん)が少年探偵っぽい役回りではあるのですが。表紙の絵には「APPARITIONS CLUB」とあるので、おそらく本来の題名は『妖怪クラブ』だったのが、それではインパクトが弱いと考えた出版社が題名を変更するように要望を出したのではないかと勝手に想像しています。

それに似たような初期作品のパターンとして『地底国の怪人』があって、手塚治虫がもともと考えてた題名は『トンネル』でしたが出版社側の要望でタイトルが変更になっています。その作品では地底国の怪人にあたるキャラクターは出てきますが、それが話のメインではありません。

 

普通の子供向け漫画として精神障害や奇形をメインにフィーチャーするような作品は現在は当然ありえないものですが、おそらく当時としてもかなり特殊なものだったのではないかと思います。手塚治虫の著書によると、戦後間もない時期のわずかな期間、出版の内容が一切合切自由になってほとんど何でもありの状況だった時期があったようです。大手の出版物に対してはGHQによる厳しい検閲があったのでしょうが、いわゆる赤本のような漫画本などはその検閲を逃れていたようです。この作品はちょうどその時期に描かれたものなのではないかと思います。

戦前・戦中にこんな作品を出すことは全く不可能だったでしょうし、戦後も1950年代に入ると悪書追放運動が起こってきましたからやはり不可能だったでしょう。もちろん現代ではこんな作品が出せるはずがありません。日本の漫画史の中で、終戦直後のわずか数年間だけこのような作品が出せる時期があったのだと思います。

そういう意味では出版の歴史を感じさせる作品でもあると言えるでしょう。

 

この作品はそもそものテーマに大いに問題がある上におそらく手塚治虫自身が封印したものでしょうから再び世に問うのは少々心苦しいものもあるのですが、このまま歴史の闇に葬られてしまうのももったいないところがあるのではないかと考え、こんな記事を書いてみました。

初期作品では他にも書いてみたいテーマがあるので、気が向いたらそちらの記事もいずれ書くかもしれません。

jRogue for macOSの大幅な方針変更についてお知らせ。

jRogue for macOS (日本語版Rogue 5.4)についての話題です。 バージョン033にアップデートしました。ゲームの内容自体には変更はなくいつものローグですが、その他の部分に結構大きな変更があります。 f:id:leopardgecko:20171117020959p:plain これまでjRogueの和訳は日本語版ローグ・クローン2を可能な限り流用するというスタンスで行ってきました。しかし製作当初からの悩みどころとして、クローン2の和訳をオリジナルのローグに流用するのは果たして正しいなのかどうかという考えがずっと頭に残っていました。あれはあくまでRogue Clone IIのためのものではないかと。また、クローン2では「slime-mold」が「こけもも」と訳されているように意訳が結構入っています。明らかに原語と異なる部分をどうするかという悩みもありました。「slime-mold」の意訳として「こけもも」という言葉を持ってくるセンスは本当に素晴らしいと思うのですが、しかし「slime-mold」は本来「粘菌」を意味する言葉です。もっと拡大解釈をしてもネバネバしたカビや菌であり、果実であるコケモモのことではないのです。

そこでここで一大決心をして、これまでの路線を大きく変更してオリジナルの英語に極力忠実な和訳にするべく全面的に改訂することにしました。意訳は極力避けて直訳に近い形にして、感嘆符の使い方も原文のままにしています。結果として怪物やアイテムの名前などが結構変わってしまいました。日本語版クローン2に慣れ親しんでいた方は違和感があるでしょうがご了承ください。

怪物の名前はかなり変わりましたが、少々説明が必要になると思われるものについて以下で解説します。

「J」の怪物、つまり以前の和訳では「巨大トカゲ」と意訳されていた「Jabberwock」ですが、今回の和訳ではそのまま「ジャバウォック」としています。この怪物の原典は『鏡の国のアリス』で言及される正体不明の怪物です。正体不明である以上は英語圏の人も名前を見ただけではこの怪物がどういうものであるかわからないわけで、そのままカタカナにしてしまうのが正しいのではないかと考えました。ドラゴンに近い形で解釈されることが多いようなので、色をドラゴンに近いものにしてみました。
参考:ジャバウォック - Wikipedia

「K」の怪物、「大はやぶさ」とされていた「Kestral」は日本語では「チョウゲンボウ」というハヤブサ科の鳥です。一般的なハヤブサは英語ではFalconなので和訳は「ハヤブサ」ではなく「チョウゲンボウ」とするべきなのでしょうが、この名前ではマイナーすぎてピンとこない人がほとんどと思われますのであえて「はやぶさ」としました。その代わりと言っては何ですが、色はハヤブサではなくチョウゲンボウっぽいものを選んでみました。
参考:チョウゲンボウ - Wikipedia

「Q」は「大つのじか」と訳されていましたが、「Quagga」は実際には絶滅したシマウマの一種で、シマウマ独特の模様が体の前半分だけにしかないという変わった動物です。日本名は特にないようなのでそのまま「クアッガ」と訳すしかないのですが、これではチョウゲンボウと同じくイメージがわかない人がほとんどでしょうから、苦し紛れに「半シマウマ」としてみました。もっと格好良い名前があったらアドバイスをいただけると嬉しいです。
参考:クアッガ - Wikipedia

「X」は「物まねの怪物」と訳されていてこの訳語は私も好きなのですが、元の英語名の「Xeroc」はどう考えても複写機で有名なゼロックス(Xerox)のパロディです。原義を考えるとそのまま「ゼロック」とするのが正しいように思います。また、色はゼロックスの企業ロゴと同じにしてみました。

また、カラーを全面的に見直しました。モノクロがカラーになるというのは写真や映画のことを考えればリアルさが増している必要があるでしょうから、その一環として怪物をそれぞれ色分けしてみました。各々の怪物に対しては私の主観ですができるだけそれっぽい色を選んでみたつもりです。ただしアイテムはあえて色分けしませんでした。幻覚状態で怪物もアイテムもコロコロ色が変わってしまうと非常に見辛くなってしまうからです。 また、床の点々とアイテムの色をあえて近いものにしてみました。なぜこれらが近い色である必要があるのかはローグの終盤の展開をご存知の方であればお分かりになるでしょう。部屋の明かりの色は灯りの杖を使った時のメッセージを考えると青色のようですが、それを表現するために床の背景色に青を使ってみました。この対比で暗い部屋の暗さがよりリアルに感じられるようにもなったのではないかと思います。 壁や通路は地下に数十階もあるすごいダンジョンですから、指輪物語でいうところのモリアのようなイメージで古い石造りっぽい色にしています(ローグの世界にドワーフがいるかどうかはわかりませんが・・・)。

和訳やカラーの在り方はまだ改善の余地が多いと思います。ご感想やご意見などいただければ嬉しいです。

GeekToolで天気表示・暫定版

2017/11/21 追記:これまで使用していた天気予報サイトであるAccuWeatherの仕様が変更になったので一時的な対応策としてこの記事を書きましたが、新仕様に対応できたのでGeekToolでお天気表示 最新版を参照してください。この記事も別のやり方の例として一応残しておきますが、これで得られる天気の情報は少ないです。

MacのデスクトップをカスタマイズできるソフトであるGeekToolの話題です。

以前天気を表示するスクリプトを紹介しましたが、そこで利用していた天気予報サイト(AccuWeather)の仕様が変更になったようで天気を表示できなくなってしまいました。ちょっと調べてみた限りでは簡単には対処できない感じなので、(2017/11/21 追記:実はごく簡単に対処できました。現在ではAccuWeatherがまた使えるようになっています)とりあえず暫定的な情報として他の方法で天気を表示できる方法を紹介します。見た目は以下のようになります。
(実際には天気アイコンはアニメ表示になります。これ全部でひとまとめの表示になるので、残念ながら以前紹介したような細かいカスタマイズはできません。これはこれで格好良いですが・・・ )

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準備

まず、天気予報サイトの Dark Sky にアクセスします。そこで表示させたい地名をローマ字で入力するとその場所の天気が表示されるようになり、場所に合わせてURLが変わります。例えば「tokyo koto」(東京都江東区のつもり)と入力すると以下のようなURLになります。

https://darksky.net/forecast/35.6973,139.8267/si12/en

この中の「,」で区切られた二つの数字(この場合は「35.6973」と「139.8267」)が必要になるので記録しておきます。事前準備は以上です。

GeekToolでの作業

まずGeekToolのメイン画面から「Web」をデスクトップにドラッグ&ドロップします。そこでできたGeekletのPropertiesウインドウの中の「URL:」という欄に以下のURLを記載します。(「URL:」という欄がない時は「Address」ボタンを押してください)

http://forecast.io/embed/#lat=35.6973&lon=139.8267&units=si&name=Tokyo

「lat=」と「lon=」の後を先ほど記録しておいた数字に書き換えてください。「name=」の後に入れる文字が表示画面の「Weather for」の後に表示される地名になります。

下記のようにして色やフォントを指定することもできます。上で紹介した画面はこの設定です。

http://forecast.io/embed/#lat=35.6973&lon=139.8267&units=si&text-color=white&color=#ffffff&font=HelveticaNeue&name=Tokyo

「text-color」がテキストの色、「color」は温度表示のグラフの色です。「font」で好きなフォントを指定できます。

参考サイト:

Forecast Embeds

Planckキーボード:MacとWindows(とiOS)で同じキーを使って日本語入力の切替。

今回もPlanckキーボードというよりはQMK Firmwareの話です。

はじめに

MacWindowsでは日本語入力の切り替え方法が違って面倒だなと思うことはないでしょうか。そもそもMac用のキーボードにはWindows用のキーがありませんし、その逆もまた然りです。同じキーボードを使い回すということを考えたことすらない人も多いでしょう。キーリマップソフトを使う手もありますが、そのソフトを入れたマシンでしか使えないのがネックとなります。

しかし、PlanckなどのQMK Firmware対応のキーボードではキーボード側にMacとWin専用のキーを共存させられるだけでなく同時押し(正確には連続押し)を割り当てることもできますから、工夫次第で同じキーでMacWindowsで同じように日本語入力切り替えができるようになります。

Planckを例に話を進めます。MacでもWinでも「Lower」キーをタップすれば英語入力になり、「Raise」キーで日本語入力に切り替わる仕組みを考えます。もちろん長押しで本来の「Lower」「Raise」キーとして動作します。

考え方

まずWindowsの標準機能で「無変換」キーをIMEオフ(日本語入力オフ)に、「変換」キーをIMEオン(日本語入力オン)に割り当てておきます。(具体的なやり方は他サイトを参照してください)

次にPlanckの「Lower」キーにMacの「英数」キーとWinの「無変換」キーの同時押しを割り当て、同様に「Raise」キーにMacの「かな」キーとWinの「変換」キーの同時押しを割り当てます。そうすることによりキーボード側でレイヤーを切り替えたりしなくてもMacでもWinでも同じキーで日本語入力のオンオフができるようになります。 この機能はiPadiPhoneなどのiOS機でも使えます。

やり方

QMK Firmwareのマクロ機能を応用します。
まず「keymap.c」の最初の方に以下のようにマクロとキーコードの宣言を追加します。

enum user_macro {
  UM_EMHL,
  UM_KHKR
};
#define M_EMHL MACROTAP(UM_EMHL)      // 「Lower」キー用のキーコード
#define M_KHKR MACROTAP(UM_KHKR)      // 「Raise」キー用のキーコード

次に「keymap.c」の後ろの方にマクロ用の関数を追加します。

const macro_t *action_get_macro(keyrecord_t *record, uint8_t id, uint8_t opt)
{
    switch(id) {
        case UM_EMHL: // タップで「英数」と「無変換」、ホールドで「Lower」
        return MACRO_TAP_HOLD_LAYER( record, MACRO(T(MHEN), T(LANG2), END), _LOWER );
        case UM_KHKR: // タップで「かな」と「変換」、ホールドで「Raise」
        return MACRO_TAP_HOLD_LAYER( record, MACRO(T(HENK), T(LANG1), END), _RAISE );
        };
        return MACRO_NONE;
}

あとは「Lower」のキーコードに「M_EMHL」を指定し、「Raise」に「M_KHKR」を指定すれば、MacでもWinでもiOS機でも同じキーで日本語入力切り替えができるキーボードの出来上がりです。

Windowsで事前の設定が必要になりますがOSの標準機能だけで出来ることですし、一度設定してしまえば同じキーボードで同じキーが同じように動作するのは楽だと思います。

おまけ情報

コピペなどに使う修飾キーはMacではコマンドキー、Windowsではコントロールキーという違いがあって使い分けが面倒です。そこで、QMK Firmwareのkeymapでコマンドキーとコントロールキーの位置を入れ替えておき、macOSのシステム設定でコマンドキーとコントロールキーの役割を入れ替えておけば、MacでもWindowsでも同じキーでコピペができるキーボードになります。