leopardgeckoのブログ

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日本語版ローグ(Rogue 5.4)for macOS よもやま話 その8。<墓標と魔法使い>

jRogue for macOS (日本語版Rogue 5.4)についての話題です。
バージョン030にアップデートしましたので変更内容について若干の説明を。

GUI版の機能追加について

主に2点、スコア表示と墓標表示だけ行って終了するという機能です。非常に地味でゲーム自体には何の関係もないのですが、両方とも元々ローグに備わっている機能なのでGUI版に追加する必要があると以前から考えていたものです。

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「スコアを表示する」には説明はいらないでしょう。読んで字のごとくスコアを表示するだけの機能です。ゲームをやらずにスコアを確認したい時に使うものだと思われます。(というかそれ以外の使い道がありません)

「墓標を表示する」の方には少々説明が必要です。これはゲームオーバー時の墓標を表示するだけの機能なのですが、この墓標には殺された怪物(または死因)と取得した金塊の額がランダムに表示されます。なぜこんな機能があるのかよくわからないのですが、ローグは製作者が飽きないように作られているという経緯もあり、単に面白いから実装されている機能なのだろうと思います。色々な怪物の名前や死因を知ることができますから、新たな発見があるかもしれません。

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おまけ情報としては、この「墓標を表示する」でしか出てこない怪物(?)がいます。滅多に出てこないのでなかなか見ることはできませんが、興味がある人は頑張って繰り返し表示させてみてください。見たことのないキャラクター名だと思われるかもしれませんが、見つけたらローグシリーズにお決まりの添付文書である【運命の洞窟への案内書】をもう一度読み直してみてください(特に一番最後のあたり)。この隠れキャラクター(?)については、おそらくネットでは初出の情報だろうと思います。

注意点としては、ここで表示されたものはスコアに記録されてしまいます。金額はせいぜい二桁台程度ですからローグをやりこんで高得点が揃っている人のスコアを邪魔することはないでしょうが、まだ低いスコアしかない人の場合はわけのわからないスコアが混じる可能性があるのでご注意ください。

CUI版の機能追加(ウィザードモード)について

前回は背景色の設定やカーソル表示を選べるようになったことに触れましたが、今回の目玉機能(?)として、ウィザードモードありでインストールできるオプションを追加しました。

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ウィザードモードというのは本来はデバッグの用のモードです。アイテムを作り出したり鑑定したり階段がないところでもフロアを自由に上ったり降りたりできるようになったりと万能に近い能力を使えるもので、オプションを指定してソースをコンパイルすることでこのモードに入れるようになります。ローグを普通に遊ぶ分には全く必要ない特殊なモードであり、もちろんゲームバランスはめちゃくちゃになります。

しかしこんなところにも製作者が飽きないようにするというコンセプトが存分に活かされており、ウィザードモード自体が結構凝った作りになっていて普通に遊ぶのとは違った楽しみを味わうことができます。私だけでこの楽しみを独占してしまうのは心が痛みますので、配布するバージョンでも何らかの形で使えるようにしたいと以前から考えていました。

本来はあまり公にすべき機能ではないのでしょうが、このまま歴史の影に埋もれさせてしまうのはあまりにももったいないと感じたので今回はとりあえずCUI版のみの特殊なオプションとして採用してみました。

ウィザードモードが使えるオプションでインストールした場合は、ゲーム中のコマンドとして「+」をタイプすると合言葉を聞かれます。正しいパスワードを入力するとウィザードモードに入ります。パスワードは慎重に隠されており、ソースコードでも暗号化されているのでソースを見てもパスワードはわからないようになっています。よって残念ながら私もここでパスワードを明かすわけにはいきません。ヒントとしては作者の一人であるKen Arnold氏が某所でパスワードを明かしており、検索で見つけることができるでしょう。(以前のよもやま話のどこかにも大きなヒントがあるかも・・・)