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トラックボール(CST2545)のUSBケーブルを交換する

「このご時世にトラックボール?」という声が聞こえてきそうですが、ここで紹介するCST2545というトラックボールは最近流行りの(?)自作系のメカニカルキーボードに興味がある方ならば海外のサイトなどで時々見かけることもあるものだろうと思います。Massdropにも時々登場します。このレトロチックで大味とも言える大玉トラックボールはメカニカル系の周辺機器を愛する人には相性が良いのでしょう。

これは今時珍しい Made in USA の製品で、作りはかなり無骨です。USBケーブルも太くて長いもので、これをもっと短く格好良いものに交換したいと思っていたのですが、実際にやってみたら案外簡単だったので方法を紹介します。

注:当然保証などは受けられなくなるでしょうから、あくまで自己責任でお願いします。

必要な材料

  • 適当なUSBケーブル
    何でもお好きなもので。ケーブルは途中で切るので、一方の端が標準タイプのいわゆるAコネクタであれば問題ありません。この記事では以下のケーブルを使っています。
    ミヨシ miyoshi USB-MT201/BK
  • コネクタ用ハウジング 2 x 3(6P)
    USBケーブルを本体に接続するためのハウジングです。いわゆるQIコネクタ用のもので一般的なものです。 akizukidenshi.com
  • ケーブル用コネクタ
    USBケーブルをハウジングに取り付けるためのコネクタです。これも汎用品です。 akizukidenshi.com
  • アンフェノール製 カラーブーツミニ
    USBケーブルを本体に取り付ける際にグラグラしないように固定させる用途で使います。
    ケーブルを固定するものを探していて偶然見つけたのですが、測ったかのようにジャストサイズでした。 oyaide.com

ケーブル以外の部品は総額で200円もしないというお財布に優しいDIYとなっております。

やり方

本体をひっくり返してみると裏面はこのようになっています。 f:id:leopardgecko:20190417141338j:plain

上の方にネジが2本あります。下の方に「UNPLUG BEFORE SERVICE」というシールがありますが、これを剥がすともう一つのネジが見えてきます。 f:id:leopardgecko:20190417141520j:plain

この3本のネジを外せば本体の上蓋が簡単に外れます。上蓋とボールを取り外すと以下のようになります。 f:id:leopardgecko:20190417141647j:plain

下の画像で青丸の部分がコネクタ用ハウジングです。どの色の線がハウジングのどこに刺さっているかを確認しておき、ハウジングを引っこ抜きます。ハウジングは指でつかんで上に引っ張るだけで抜けるのですが、少々きつい上に基板はガッチリと固定されているわけではないので、反対の手で基板を押さえながら抜いたほうが良いでしょう。
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ハウジングを抜くと以下のようにケーブルを完全に取り外すことができます。外したケーブルは以降の作業では使いません。(このハウジングを外して再利用しようと思えばできるのですが、破損の危険もあるのでお勧めはしません) f:id:leopardgecko:20190417142256j:plain

準備した新しいUSBケーブルを希望の長さより少々長めにちょん切ります。ケーブルにアンフェノール製カラーブーツミニを通しておきます(今回はナイロンのスリーブつきケーブルを使ったので、ブーツを通すためにケーブル先端部に一時的にテープを巻きつけました)。ケーブルのブーツを装着する位置にテープを厚めに巻いておくとブーツが動かないように固定できます。

ケーブルの被覆をむくと中に4本の線が入っているので、それぞれにケーブル用コネクタを圧着します。コネクタの付け方は他サイトを参照してください。
(工具の関係などで圧着ができない場合は、2.54mmピッチのメスのコネクタ付きケーブル(いわゆるQIケーブル)を買って途中で切り、USBケーブルの4本の線にそれぞれハンダ付けで繋ぎ、接続部を熱収縮チューブなどで保護するなどの手も使えるだろうと思います)

ブーツとコネクタを取り付けると以下のようになります。 f:id:leopardgecko:20190417143555j:plain

以下のように、もともと装着されていたハウジングとケーブルの色の位置と同じになるようにケーブル用コネクタを新しいハウジングにはめ込みます。 f:id:leopardgecko:20190417143946j:plain

そのハウジングを向きを間違えないように本体に差し込んで、本体のケーブルが通る場所にカラーブーツをはめ込みます。 f:id:leopardgecko:20190417144124j:plain

あとは上蓋とボールを戻してネジで止めれば完成です。 f:id:leopardgecko:20190417144247j:plain だいぶスマートな雰囲気になりました。自分で言うのもなんですが、外観はカラーブーツのおかげもあって既製品レベルだと思います。

元の構造を破壊するわけではないので、元のケーブルに差し替えれば最初の状態に戻すことも可能です。

おまけ

ケーブルの代わりに以下のような製品を取り付ければケーブルを脱着式にすることも可能でしょう。ただしこの部品を取り付けるために本体を削ったり固定方法を工夫したりする必要はあるでしょうから、腕に覚えのある方は挑戦してみてください。 akizukidenshi.com