日本語版ローグ(Rogue 5.4)for macOS よもやま話 その6。<機能追加と不具合>
以前の記事で公開したMac用日本語版ローグ(Rogue)についての雑談です。
ここ最近は頻回の機能追加や不具合修正が続きましたので、個人的な忘備録も兼ねて追加した機能と修正の大まかな内容を説明します。
機能追加について
主な機能追加はオプション設定が細かくできるようになったことです。これについては初期の段階から考えていたことだったのですが、どうやって実装すべきか決めかねて今まで放置してしまいました。
オプションの中で個人的に重要な要素だと思っているの「terse」、つまり「メッセージの簡潔な表示」です。実際にオンとオフでくらべていただければわかりますが、これがオンになっていると表示されるメッセージが全体的にやや短めになります。最大のメリットは戦闘の最中にスペースキーを押す必要がなくなることで、ゲームがサクサク進むようになります。このオプションを簡単に使えるようにしたいというのが当初からの考えだったので、一応これまでのバージョンでも上級モードを選ぶことによってオンにすることができました。しかし上級モードは識別の巻物が五種類という設定のため、巻物が一種類でterseをオンにするためにはいったんゲームを始めてからオプションを変更するしかない状況でした。今回のアップデートでそれがようやく改善できました。
曲がり角で止まるかどうかは個人的には「止まらない」の一択だと思っているのですが、『運命の洞窟へのガイド』にはあえて止まるのをデフォルトにしているような記述があります。作者の意向を無視するわけにもいかないので、止むを得ず(?)このオプションも入れることにしました。
おまけ的な要素としては、好きな果物の名前を変更できるオプションを追加しました。メッセージ分離版から受け継いだデフォルトの「こけもも」は言葉の響きがかわいくて好きなのですが、『運命の洞窟へのガイド』には「これには君が食べるのが楽しみな果物の名前を入れるべきだ」と書いてあります。それが作者の意向ならば簡単に設定できる仕組みにしなければまずいだろうと考えオプションに加えました。果物の名前は英語や日本語だけでなく絵文字で🍏を指定するようなことも可能です。注意点としては絵文字はターミナルでは半角1文字で表示されて次の文字と重なってしまうので、絵文字の後には半角スペースを加えておいてください。
不具合について
今まで気がつくのが遅れてしまった不具合です。jRogueは特定の条件下で設定保存ができなくなります。jRogueはAppleScriptで書かれており、この不具合はAppleScriptそのものの不具合に関連した現象だと思われます。具体的には、jRogueのアプリが含まれるフォルダごとMacに保存した場合は設定が保存できなくなります。これを防ぐにはアプリだけをMacに保存するか、フォルダごと保存した場合は中のアプリだけをいったんどこか別の場所に移してまた元に戻すという作業が必要です。おそらくMacのセキュリティ機能(具体的にはAppTranslocation)にAppleScriptが対応していないために起こる不具合だと思われます。
こんな説明は読む方も大変でしょうし対処法もわけがわからないものですから、今回のバージョンからはディスクイメージを開くとjRogue.appをアプリケーションフォルダに入れるようにうながすウインドウの背景画像を表示するようにしてみました。これでアプリのみをアプリケーションフォルダに移動することになりますから、設定の保存ができなくなる不具合は避けられると思います。
正直言いますと、こういうスタイルは見た目も格好良くて前から一度やってみたいと思っていたのもあります・・・😅
前々回のアップデートで繰り返し遊べる機能をつけましたが、今回の機能追加と合わせてサクサク遊べて細かいところまで好み通りに設定できるローグに近づいたかなと思います。何かお気付きの点やご要望などありましたらお知らせいただければ嬉しいです。😀